〜C級自動車好きの部屋〜

テストドライブ時々品質保証

最新が最良とは限らない。

ひょんな事から乗る機会があったプラド。通称「中期型」という。

 

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150中期(6AT)プラド

 

私は現在、プラドの後期型に乗っている。この写真のモデルには以前乗っていて、初めて運転したプラドでもあった。その時の独特の優越感と言ったら、すぐにその虜になったほど。その優越感は、見た目ではなく、乗り心地、走りそのもの。言ってみればドライバビリティ(ドラビリ)に感じたもので、それはそれは、心に突き刺さってしまい購入に至った。

今まで乗ってきたスポーティ寄りのクルマでは味わえない、守られている感、速さこそないものの、怒涛のトルク。ハンドリングもだるいわけではなく、シャープでもない、ちょうどいい、疲れにくい操舵の重さと取り回しの良さ。それにボディの剛性感。ステアリングホイールも大きく太く、タフなイメージ。

その後諸事情があり、後期型に乗り換えたわけだが、他車種と共有されたスポーティで小径になったステアリング、ドアを閉めた時の音の変化など、コストダウンを感じずにはいられなかったが、一新されたスタイリング、水冷になったインタークーラーなどの目新しさに満足して乗っていた。

 

そして今回。久しぶりに乗った走行距離4万キロ弱の中期型プラド・・・

 

そうそう、これこれ!これがプラドだよ!!と思わずにはいられないほど良かった。何がって?ドアを閉めた瞬間の音、大きく太いステアリングホイール。路面の凹凸のいなし方、コーナーでのステアリング切り始めのロール感などドライバビリティ。
タイヤ&ホイールは、17インチの純正ホイールにダンロップ製のスタッドレスであるとはいえ・・・

路面からの情報を真っ先に伝えるのはタイヤ→ホイール→サスペンション→ボディだから、中期プラドの感覚に近づけるためには、17インチ純正ホイール化くらいしかできないのだが、やってみる価値はあるかも。この他、路面からの情報を受け取る為のパーツは、ステアリング、シートなど直接的に触れる部分。とはいえ、ステアリングホイールを中期型に戻すことは困難だろうし、ドアを閉めた時の音も変えられない。この他、微妙に違うATの変速タイミング。色々と違う事に、新鮮さを感じた。少なくとも私が求めているのは、後期型プラドではなく、中期型プラドの方なのかも。

 

後期型では、イタズラに19インチ化された純正タイヤ&ホイールも、正直言ってドライバビリティ的には最悪。しかもなんでもない一般道路でのパンク。クロカン4駆のSUVタイヤで、道路に落ちていた小さなガラス片程度でパンクするとは、情けない。これにショックを受け、パンクのしにくさを求めて17インチホイール+BF Goodrich KO2に変えた。これはこれで見た目とは反してそれなりにグリップもするし、気に入っていたのだが、一番相性がいいのは純正17インチホイール&タイヤなのだろうと思っていた。しかしこの後、オーストラリア仕様の最上級グレード「KAKADU」では、中期の「G–frontier」に採用されていたハイグロスの18インチが採用されていることを知り、18インチも悪く無いかも?と言うわけで純正18インチのハイグロスホイールを入手。タイヤは、これまた純正採用されている「Michelin Latitude HP」を装着した。これがまた、最強の組み合わせ。土砂降りの高速道路でも不安なくドシっとした直進安定性を示す。日本では、まず無いであろう、オフロードメインの走行ステージでなければ、ベストバイなのではないか。

 

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オーストラリア輸出仕様と同じ18インチホイール(国内ではG–frontierで採用)

 

さて、後期の上級グレードのTZGに装着されている19インチ。別に性能的に求められているわけではなく、下位グレードとの見た目の差別化の為なのだろう。低いグリップ、燃費重視のなんちゃってA/Tタイヤ。正直、19インチはオーバースペックなわけでもなく、見た目だけ。

この他にも、一般的に後期モデルというのはコストダウンの嵐の場合が多いが、まさかプラドにまでこの波が来ているとは。

 

最新が最良なわけではないということが、今回改めて分かった。